最も多い疾患は「肺炎等（市中肺炎かつ75歳以上）」です。高齢者では、嚥下機能や免疫力の低下、基礎疾患の影響により肺炎を
発症しやすく、重症化することも少なくありません。当院では、抗菌薬治療だけでなく、口腔ケア・栄養管理・早期リハビリテーションを組み合わせることで、再発防止とADL（生活機能）維持を目指しています。 平均在院日数は全国水準よりやや長く、高齢で重症な患者の割合が多いことや、在宅復帰に向けたリハビリ期間の確保が影響しています。チーム医療による包括的支援を継続しています。

最も多い疾患は「股関節・大腿近位の骨折（人工骨頭挿入術）」です。高齢者の転倒による骨折が大半を占め、早期手術とリハビリ開
始が回復の鍵となります。当院では、整形外科・リハビリテーション科・看護部が連携し、手術後の早期離床・運動療法を実践しています。
退院後は回復期リハ病院や地域包括ケア病院と連携し、在宅復帰支援まで切れ目のない支援を行っています。

当院の産婦人科は、幅広く患者さんを受け入れています。婦人科では、卵巣の良性腫瘍などに対して、腹腔鏡を用いた低侵襲手術を行
い、早期回復と再発防止を目指しています。また、地域の産院・医療機関と連携し、夜間・休日の緊急帝王切開や搬送症例にも対応できる体制を整えています。安全で切れ目のない周産期医療の提供を心がけています。

当院の小児科では、熱性けいれんを中心とした急性疾患の入院が増加しています。発熱に伴うけいれんは乳幼児に多く、ほとんどは
後遺症を残さず回復しますが、入院下での観察と適切な治療が重要です。当院では、迅速な対応と原因検索、再発予防のための指導を行い、退院後も地域の小児科クリニックと連携したフォローを継続しています。

「鼠径ヘルニア」は、腸壁の筋膜のすき間から腸などが脱出する疾患で、自然治癒は困難なため外科的手術が必要です。
当院では、腹腔鏡下手術を含む低侵襲手術を行い、術後疼痛の軽減と早期退院を実現しています。感染対策や疼痛管理を徹底し、地域の皆さんが安心して治療を受けられる体制を整えています。

主な疾患は「前立腺の悪性腫瘍（前立腺がん）」です。高齢男性に多く、排尿障害やPSA値上昇を契機に発見されます。当院では
ロボット支援手術や放射線療法、ホルモン療法など病期に応じた治療を実施しています。低侵襲で安全な治療を重視し、地域の男性医療にも貢献しています。

主な疾患は「突発性難聴」「扁桃炎」「顔面神経障害」です。突発性難聴では、ステロイド薬による早期治療で聴力の回復を図っています。 扁桃周囲膿瘍では膿瘍切開術による排膿処置と抗菌薬治療を行い、呼吸・嚥下障害の改善を図っています。顔面神経障害では、早期の薬物療法とリハビリ支援により後遺症の軽減を目指しています。

主な疾患は「非外傷性硬膜下血腫（慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等）」です。軽い頭部外傷後にゆっくりと血液がたまり、歩行障害や
意識障害を起こすことがあります。当院ではCTによる迅速診断と、局所麻酔下での穿孔洗浄術を行い、低侵襲な治療を実施しています。
平均在院日数は8.4日で全国平均より短く、早期離床と合併症予防が進んでいます。

主な疾患は「肺の悪性腫瘍（肺がん）」です。早期発見が重要であり、当院ではCT・PETなどによる画像診断を活用し、腹腔鏡下肺葉切除術など の低侵襲手術を積極的に行っています。術前・術後には呼吸リハビリを行い、合併症予防と生活機能維持を図っています。外科的治療後も、化学療法・緩和ケアを含めた他職種連携により、継続的にサポートしています。

主な疾患は「皮膚・皮下腫瘍（良性）」や「眼瞼下垂症」です。整容面と機能面の改善を目的とし、局所麻酔下の短期手術を
多く実施しています。高齢患者の皮膚悪性腫瘍にも対応し、迅速な病理診断と再発防止に努めています。

膿皮症は感染性皮膚疾患で、糖尿病や免疫低下のある高齢者に多く、早期の抗菌薬治療と創部管理が重要です。当院では
褥瘡や難治性潰瘍の治療にも関与し、他科と連携したケアチームによる包括的治療を実施しています。

主な疾患は「てんかん」です。再発防止を目的とした抗てんかん薬治療を中心に、生活リズム調整と心理支援を
行っています。高齢者の認知症関連症状への対応も行い、他診療科と協力して安全な療養環境を整えています。

内視鏡を用いた大腸ポリープ切除術を多く実施しています。ポリープの形状や大きさに応じてスネア切除や粘膜切除を行い、早期がんの発見と治療を兼ねています。

大腿骨頚部骨折や関節疾患の手術が中心です。人工骨頭挿入術・関節鏡視下手術などを行い、骨折後の早期離床と機能回復
を目指しています。高齢者の転倒骨折や変形性関節症など、加齢に伴う整形外科疾患に幅広く対応しています。

卵巣のう腫・子宮筋腫などの摘出術を中心に行っています。腹腔鏡下での摘出や開腹手術を疾患の状態に応じて選択し、出血や
感染予防に配慮しています。また、帝王切開術や緊急止血手術など、周産期領域の手術にも対応しています。

経尿道的膀胱腫瘍切除術（TUR-BT）・前立腺切除術（TUR-P)などの内視鏡手術を中心に行っています。尿道から内視鏡を挿入
し、腫瘍や肥大組織を切除します。止血・灌流管理を徹底し、術後の排尿障害改善を図っています。

扁桃摘出術、扁桃周囲膿瘍切開術、副鼻腔手術などを行っています。口腔内からのアプローチで病変を切除し、出血や嚥下障害に配慮しています。

慢性硬膜下血腫専攻洗浄術や頭蓋内血腫除去術などを行っています。CTなどで診断後、局所麻酔下での先行洗浄により脳の圧迫を除去します。出血や再発を防ぐため、術後も慎重なモニタリングを行っています。

肺部分切除術や肺葉切除術を中心に、胸腔鏡下での低侵襲手術を実施しています。病変の位置や大きさに応じて切除範囲を調整し、術後の呼吸機能をできるだけ保つよう配慮しています。

主な手術は、皮膚・皮下腫瘍の摘出術および切除後の皮膚移植や局所皮弁再建です。病変の大きさや部位に応じて、整容性を考慮した縫合・皮弁設計を行い、術後瘢痕の最小化に努めています。