ラジオ波焼灼術

ラジオ波焼灼術

ラジオ波焼灼術について

肝臓癌(肝細胞癌)の治療は、おおまかに局所治療、カテーテル治療の2通りがあります。ラジオ波焼灼治療はこのうち局所治療に相当し、小さいサイズで肝臓癌を発見することができた場合、少ない身体の負担で手術に匹敵する治療効果を得られるため、近年広く行われています。特にC型肝炎などのウイルス性肝疾患では肝臓癌が繰り返し発生することもあり、患者年齢も高齢化しつつあるため、有効な治療法といえます。

実際の方法は、超音波で病変を確認し、局所麻酔後に直径1.5mmの電極針を病変内に挿入し、ラジオ波といわれる高周波で加熱して壊死させます。当科では主にBoston scientific社の展開型の電極針を使用しております。治療時間はおおむね1時間程度で、治療後当日は床上安静が必要です。後日CTなどで治療効果を確認します。

この治療の適応となるのは、肝臓の予備力が保たれており、病変のサイズが小さく個数が少ない場合です(おおむね3cm、3個以下)。腹水がある場合、他臓器に近い場合、脈管に近く穿刺困難な場合は適応外となります。また、穿刺時の息こらえができない場合や胆道系の手術歴のある方もリスクが大きいため適応となりません。抗血小板薬やワーファリンを服用されている方は、治療前に薬を中断する必要があります。主な偶発症には出血、肝膿瘍、消化管穿孔が挙げられ、一般的な頻度は約3-5%です。

消化器内科

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