深頚部膿瘍

深頚部膿瘍

頸部にたまった膿瘍(頸部造影CT)

深頸部膿瘍(頸部に膿がたまる病気)は急性咽頭炎や扁桃腺炎、虫歯などの初期感染から頸部に炎症が広がって、膿が貯留した状態です。糖尿病や免疫機能低下、肝機能低下などの基礎疾患がある場合は治療の反応が乏しく、入院が長引くことが少なくありません。

症状は初期感染巣(口やのど)の疼痛、開口障害、嚥下障害(物がむせる、唾液が飲み込めないなど)、頸部の腫れ、発熱などです。のど仏の周囲(喉頭)に炎症が波及すると気道狭窄を引き起こし、呼吸が苦しくなり、最悪の場合窒息の恐れもある危険性のある病気です。

呼吸が苦しい状態となった場合は気管切開を行い、一時的に気道を確保する必要があります。病気が進行すると心臓の周囲に炎症が波及する縦隔炎や縦隔膿瘍、膿胸、多臓器不全など重篤な感染症に至る可能性もあります。早期に診断し適切な抗生剤投与や切開排膿を行う必要があります。

耳鼻咽喉・頭頸部外科

なにかお探しですか?(よく見られるページやフリーワード検索、診療時間などはこちらをクリックください)