下咽頭腫瘍

下咽頭腫瘍

下咽頭とは中咽頭より下方で、食道の入り口より手前の部分のことをいいます。のど仏の後ろが下咽頭となります。下咽頭癌は頭頸部癌の約10%を占め、少し増えています。発症は50歳以上で、男性が圧倒的に多い疾患です。中咽頭癌と同様に、長年にわたる喫煙や飲酒の習慣が大きく関与していると考えられています。

早期の症状としては咽頭異常感や、食べるときにしみる、ひっかかる感じなどです。特徴的な症状に乏しく、早期に発見するのが難しい病気です。癌が進行すると、飲み込んだ時の痛み、耳への走るような痛み、血痰、かすれ声、呼吸困難、頸部リンパ節腫脹などが出現します。

治療法は、早期癌は放射線治療、進行癌の場合は咽頭喉頭全摘術を中心とした手術治療が選択されることが一般的です。最近は化学療法を併用した放射線療法や、経口的下咽頭部分切除などの、喉頭機能温存を考慮に入れた手術治療が選択されることが多くなってきました。5年生存率は我々が扱っているがんの中ではもっとも低く、全体で30%程度です。

耳鼻咽喉・頭頸部外科

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