循環器内科
診療科紹介
当科常勤医は、2024年4月現在、渡辺 慎太郎医師、鳥海 進一医師、須田 直樹医師の3名です。このほか、自治医科大学循環器内科からの派遣医(当科非常勤医)として、上岡 正志医師が、金曜午前の外来、ならびに午後のカテーテル治療を支援してくれています。
当科では、「主な対象疾患」に記載の通り、虚血性心疾患や末梢血管疾患、不整脈、心不全など、循環器疾患を全般的に診療しています。当院で対応困難な際には、近隣の高次医療機関(足利赤十字病院や大学病院などの三次医療機関)と連携し対応しております。
当科医師は病院規模に比しては少数であるため、できることにも限りがありますが、適宜後方病院や高次医療機関との連携を通して、地域医療の拠点としての役割を担えるように励んでいます。
当科における最近の大きな話題としましては、2022年10月に血管内治療で使用する血管撮影装置の更新が行われました。機器としては最新のバイプレーン型アンギオ装置となり、従来のものに比べ、視認性の向上、CTやIVUSなどとのスピーディな連動性といった医療者にとってのメリットのみならず、大幅な被爆低減といった患者さんにも優しい機器になりました。また、同機器を用いて、2023年5月より不整脈に対するカテーテルアブレーション治療も開始しました。カテーテルアブレーション治療では、不整脈治療の専門的な知識や資格、豊富な経験を有しているベテラン医師が主術者となります。また、その周りを固めるサポーターも、長年カテーテル治療に従事してきた医師やパラメディカルであり、自信をもって皆様に提供できる医療チームであると自負しております。
基本方針
- 地域基幹病院の循環器内科として、その期待と責任に応えられるよう尽力します。
- 地域住民の健康に貢献すべく、生活習慣病の啓蒙や心臓検診の普及に努め、必要に応じて他の医療機関とも適切に連携します。
- 学会等から提唱されている診療ガイドラインに準じた標準的かつ良質な医療を提供し、そのために日々研鑽を積んでまいります。
- 様々な危険性を見通すことで、常に安全に配慮した医療環境の維持向上に努めてまいります。
- 患者さんの知る権利や選択権を尊重し、十分な説明や話し合いを行うことで、患者さんやご家族との信頼関係の構築に努めてまいります。
患者さんへ
- 佐野市唯一の急性期病院の循環器内科として、精密な検査や侵襲的治療が必要な患者さんを中心に診療を行っています。
- 患者さんの病気の状態によっては、適時開業医やケアミックス病院などの後方医療機関や、大学病院などの高次医療機関への受診をお勧めすることがあります。
- 当科的な救急疾患を発症された患者さんに対しては、極力受け入れるよう心がけてはおりますが、マンパワー的な問題や満床といった病院側の事情によりお断りせざるをえない状況もあることをご了承ください。
- 当科は原則として、紹介状による受診をお願いしています。他科を受診するついでに当科も受診すること(いわゆるついで受診)はお控えください。
医師紹介
渡辺 慎太郎 わたなべ しんたろう
- 役職
-
副院長
薬剤部参与
- 認定医‧専⾨医
-
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
- 日本循環器学会 専門医
- 日本心血管インターベーション治療学会 認定医
- 日本高血圧学会 専門医・指導医
- JMECC/ICLS インストラクター
- 日本医師会 認定産業医
- 身体障害者福祉法指定医(肢体不自由・心臓・じん臓・呼吸器)
- 専⾨領域
-
不整脈診療全般(特にペースメーカー治療)、高血圧、救急医学
鳥海 進一 とりうみ しんいち
- 役職
-
部長
- 認定医‧専⾨医
-
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
- 日本循環器学会 専門医
- 日本心血管インターベーション治療学会 認定医・心血管カテーテル治療専門医
- 浅大腿動脈ステントグラフト実施医
- 専⾨領域
-
虚血性心疾患や末梢血管疾患に対する血管内治療
須田 直樹 すだ なおき
- 役職
-
医員
- 認定医‧専⾨医
-
専攻医(循環器内科)
- 専⾨領域
-
循環器内科学全般
上岡 正志 かみおか まさし
- 役職
-
外来非常勤
- 認定医‧専⾨医
-
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
- 日本循環器学会 専門医
- 日本不整脈心電学会 専門医
- ICD/CRT-D植え込み認定医
- 専⾨領域
-
不整脈診療全般(特に心臓電気生理学、カテーテルアブレーション治療、デバイス治療)
外来担当医表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
---|---|---|---|---|---|---|
午前 | 渡辺 | 須田 | 渡辺 | 上岡 | 須田 (初診予約外) |
|
午後 |
渡辺 (ペースメーカー外来) |
渡辺 |
鳥海 | |||
鳥海 |
診療実績
内容 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|
冠動脈造影検査(CAG) | 229 | 101 | 143 |
経皮的冠動脈インターベンション(PCI) | 82 | 46 | 76 |
経皮的末梢血管インターベンション(PTA) | 9 | 9 | 15 |
不整脈に対するカテーテルアブレーション治療 | - | - | 10 |
ペースメーカー植込術 | 26 | 21 | 13 |
ペースメーカー交換術 | 14 | 15 | 11 |
冠動脈CT | 57 | 49 | 40 |
心臓MRI | 7 | 4 | 11 |
心筋シンチ | 56 | 71 | 58 |
経胸壁心臓超音波検査 | 2909 | 2338 | 2449 |
経食道心臓超音波検査 | 6 | 10 | 10 |
ホルター心電図 | 272 | 207 | 289 |
植え込み型心電図記録 | 0 | 2 | 2 |
学会発表
- 〈学会発表〉渡辺 慎太郎 医師
- 循環器内科地方会 2023年6月17日土曜 ステーションコンファレンス東京
- 「頻脈性心房細動の難治性心不全でABPMにてOSASが原因と示唆された症例」
佐野厚生総合病院 循環器内科 〇渡辺慎太郎、鳥海進一、平田悠翔
- 〈学会発表〉渡辺 慎太郎 医師
- 45回日本高血圧学会総会 PC8-3;2023年09月16日土曜 大阪国際会議場
- 「高血圧患者における心血管イベント抑制に対する睡眠時無呼吸の検出治療の重要性」
佐野厚生総合病院循環器内科 〇渡辺慎太郎 自治医科大学循環器内科 苅尾七臣
- 〈学会発表〉渡辺 慎太郎 医師
- 45回日本高血圧学会総会 PC8-2;2023年09月16日土曜 大阪国際会議場
- 「高血圧患者における心房細動発症抑制に対する睡眠時無呼吸の検出、治療の重要性」
佐野厚生総合病院循環器内科 〇渡辺慎太郎 自治医科大学循環器内科 苅尾七臣
- 〈原著論文〉鳥海 進一 医師
- Toriumi S, Hoshide S, Kabutoya T, Kario K. Nighttime blood pressure and glucose control impacts on left ventricular hypertrophy: The Japan Morning Surge Home Blood Pressure (J-HOP) Study. Hypertension research : official journal of the Japanese Society of
Hypertension. 2024;47(2):507-514.
- 〈原著論文〉上岡 正志 医師
- Kamioka M, Makimoto H, Watanabe T et al. Unipolar-voltage-based evaluation of left atrial tissue properties and ablation outcome in patients with atrial fibrillation. Europace.
2023;25(9):euad240.