手術室
概要
当手術室は地方都市二次型医療圏において地域医療支援病院の役割を担い、先進医療による手術や環境の維持・教育・研修を行い、2次救急病院として24時間体制で数多くの緊急手術に対応しております。手術室は8部屋あり、有効に活用しています。診療部門では消化器外科、脳神経外科、心臓・血管外科、呼吸器外科、整形外科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、産婦人科、口腔外科、皮膚科、形成外科、乳腺外科、消化器内科において年間約3400件の手術に対応しております。スタッフは麻酔科医、看護師、CE、看護補助、CE補助、事務員による多職種にて業務にあたっています。2019年電子カルテシステムを更新(富士通:HOPE EGMAIN-GX)や最新の診断機器と治療設備を備え、2020年より医療ロボット(da Vinci)を導入しロボット支援前立腺全摘除術を開始、2020年からは呼吸器外科においてロボット支援胸腔鏡下手術を行っており年間100症例を超える実績を持ちます。また、脳神経外科、耳鼻咽喉科においてはナビゲーションシステムを導入し、「より安全な」治療の提供、さらに「低侵襲手術(小さなキズ)」を行うことで患者様がより安全に手術治療を受けられるように努めています。
麻酔医
麻酔医は常勤医4名、非常勤医3名が麻酔専門医です。
リスクの高い患者さんの麻酔にも対応できる体制です。また、最新の治療に対応した麻酔管理が提供できるように積極的な活動を行っています。各種神経ブロック、経静脈的自己調節鎮痛法(ⅳ-PCA)などを用いて、手術後の痛みの緩和の取り組みを行っています。
看護体制
2023年3月1日現在、看護師は28名、看護補助2名で構成しています。患者さんが24時間安全に手術を受けられることを目標に、知識、技術を習得するために手術認定看護師が勉強会、講習会を企画し積極的に参加しています。
安全管理
患者誤認防止のために、患者さんが手術室に入室の際はフルネームと生年月日を名乗って頂き、リストバンドの認証を担当の看護師が行っています。手術開始時にはタイムアウトを実施し、執刀医が患者さまの名前、病名、術式、手術予定時間等を麻酔医や看護師に伝達し、取り違えがないことを確認した後に手術を開始しています。
体内異物残存の防止に努め、閉創時タイムアウトを実践しています。
臨床工学技士(Clinical Engineer:CE)
臨床工学技士は術前から術後までの全工程に関与しています。術前では使用機器の確認や情報提供を行い、朝のミーティングにおいて、看護師と医療機器の情報共有や手術スジュールを把握することで緊急手術にも対応できる体制を整えています。
手術では、生命維持管理装置である麻酔器や、内視鏡下手術用の手術用ロボット、内視鏡関連機器などの点検やセッティング、内視鏡スコープの保守点検、神経生理モニタリングなどを行っています。また、ペースメーカ、植込み型除細動器といった機器を体に植込まれている患者さんに対してペースメーカプログラマ操作や各デバイスの設定の確認を行っています。臨床工学技士は、このような機器を取り扱う場面で機器の管理や操作を行っています。