耳鼻咽喉科[1.耳の病気]

疾患一覧

慢性中耳炎
慢性中耳炎(術前) 手術1ヶ月後 手術3ヶ月後
慢性中耳炎(術前)手術1ヶ月後手術3ヶ月後

慢性中耳炎は鼓膜に穴があき、感染を繰り返して聞こえが悪くなる病気です。症状は耳だれと難聴です。感染が強くなると痛むことがありますが、一般的に痛みはありません。
感染が悪化すると耳だれ、いやなにおいの他に耳鳴り、めまいが起きることもあり、また頻度は少ないですが髄膜炎、顔面神経麻痺などの危険な合併症を起こすことがあります。治療は感染を起こしている場合は局所処置と抗生物質で感染を抑え、耳だれを抑える場合や難聴を改善する場合には手術を行います。手術は局所麻酔で行う場合(日帰り)と、全身麻酔で行う場合(入院)があります。

真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)
真珠腫性中耳炎
真珠腫性中耳炎

鼓膜の組織の一部が中耳に入り込み、中耳に真珠腫と呼ばれる塊をつくります。病変が真珠のように見えるために、真珠腫と呼ばれます。主な症状は難聴と耳だれです。問題なのは、少しずつ周りの骨を破壊してしまうことと、一度摘出しても再発しやすいことです。
真珠腫性中耳炎は腫瘍(できもの)ではありませんが、真珠腫が大きくなるにつれて、周りの骨を破壊してしまいます。中耳の周りには三半規管や蝸牛、顔面神経や脳があるために、真珠腫がそれらに影響を及ぼすと、めまいや高度難聴、顔面神経麻痺、髄膜炎などを生じます。
治療法は、耳だれを生じている場合はまず局所処置で耳だれを抑え、定期的な外来通院で耳の中をお掃除します。進行はゆっくりなので、治療は外来処置が中心です。耳だれや難聴が進行した場合や、骨の破壊が進行するような場合は手術が必要になります。
手術後に再発することがあるため、定期的に診察します。

滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)
正常鼓膜 滲出性中耳炎
正常鼓膜滲出性中耳炎

滲出性中耳炎は鼓膜より奥の、鼓室というところに液体が貯まる疾患です。鼓膜に孔はあいていません。急性中耳炎の後に発症することが多いです。鼻の奥にある「アデノイド」が原因のこともあります。
症状は難聴の他に耳が塞がった感じ、違和感などがあり、痛みや発熱などはありません。こどもの場合は症状がないことがありますので注意が必要です。
多くの場合は経過観察や飲み薬、鼻の処置などで治ります。これを保存的治療と呼びます。
保存的治療により改善が望めない場合は外科的治療を行います。外科的治療は鼓膜切開術や鼓膜チューブ留置を外来もしくは手術室で行います。
口蓋扁桃肥大やアデノイド増殖症を伴っている場合には何回鼓膜切開を行っても治りが悪いために、原因となっているアデノイド切除術を行うこともあります。

メニエール病

めまい、難聴、耳鳴りの三つの症状を繰り返す病気で、内耳の内リンパ腔と呼ばれる場所のむくみ(内リンパ水腫)が原因と言われています。原因についてはまだ明らかではありませんが、体調や几帳面な性格、ストレス、台風などの低気圧に影響されることがあります。
治療法はステロイドや利尿薬、循環改善剤の内服を行いますが、めまいや難聴が重症な場合は入院で点滴治療を行なうこともあります。この病気は繰り返すことが多いですが、個々の発作は比較的薬に反応してくれることが多いです。
メニエール病に対する特効薬は現在ありません。メニエール病の発症にはストレスが強く関係していることがわかっています。日常生活のなかで生活リズムの改善と気分転換を行うことが最も大切です。子育てや対人関係のストレスが引き金となっている可能性もあります。過労・精神的ストレスを避け、睡眠をよくとるようにし、適度な運動を行い、日常生活をセルフコントロールすることが一番の治療法といっても過言ではありません。運動は、有酸素運動が良いと言われています。

良性発作性頭位(とうい)めまい症

頭を動かしたときに数十秒から数分間の回転性めまいが起き、そのままの体勢でいると治まってきますが、動くと再びめまいがしてしまう疾患です。難聴や耳鳴りが伴うことはありませんが、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。内耳の中の前庭と言う部分にある「耳石」というものが何らかの原因で三半規管の中に入り込み、頭を動かすときに三半規管内を浮遊するためにめまいが起きます。耳石が三半規管から出てしまえば症状が消失します。自然に治癒することの多い病気ですが、長引く時には「浮遊耳石置換法」といった理学療法を行うことがあります。生命に危険を及ぼすような病気ではありません。

急性感音難聴(突発性難聴)

突然片方の耳が聞こえなくなる病気です。耳鳴りが一緒におこることが少なくありません。めまいを伴うこともあります。ウイルス説、循環障害説などが言われていますが、一般的に原因は不明です。治療は入院の上安静ステロイドの点滴治療を行います。治療開始時期が早いほど治療効果が良いといわれています。

前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)

脳幹と耳を結んでいて、平衡感覚を担当している「前庭神経」という神経に障害が起こるためにめまいを来たす病気です。風邪の後などに生じることがあるために、原因はなんらかのウイルス感染ではないかと考えられています。突然激しいめまいが生じ、頭の位置を変えることでめまいは強くなります。吐き気や嘔吐を伴うことがありますが、耳鳴りや難聴、他の脳神経症状がないことが特徴です。
症状は数日間~数週間で減退します。

末梢性顔面神経麻痺

多くは特発性といわれる原因不明の顔面神経麻痺です。ウイルス説、血液循環障害説、自己免疫説などがあります。
治療法は発病初期には安静と神経浮腫に対してステロイドの点滴治療、血管拡張薬、代謝改善薬、ビタミン剤の投与などを行います。水泡・帯状疱疹ウイルスが原因の場合には抗ウイルス薬を内服します。通常は1週間の入院で治療します。入院中にリハビリテーションを開始します。退院後に筋電図を測定し、麻痺がどれくらいで治るのか、だいたいの予測を行います。
ラムゼイハント症候群という病気は、潜伏している水泡・帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルス)が再活性化するために起こる顔面神経麻痺です。症状として①顔面神経麻痺②外耳道、耳のまわりに水膨れ③耳鳴り、難聴、めまいが起こります。この3症状のうち1つを欠くものを不全型といいます。

難聴に対する補聴器

補聴器検診の流れ

高いお金を出して買った補聴器がタンスの肥やしになっていないでしょうか?あるいはそのような方が身近にいらっしゃいませんか?実は、補聴器はメガネと違って、使いこなすにはトレーニングが必要なのです。当院は補聴器を購入する前の調整に力を入れています。
また、難聴といっても原因は様々です。なかには処置や手術によって聞こえが良くなることもあります。思わぬ病気が見つかることもあります。まず、耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。詳しくは補聴器外来をお読みください。

【一般外来】

聞き取りの不自由を感じている場合に、耳の状態や聴力検査などから補聴器をお勧めするかどうかを判断します。

【補聴器外来】

原則、毎週木曜日午後の予約外来です。約3ヵ月間、補聴器を貸し出しします。補聴器に十分納得と満足が得られたら購入となります。

【一般外来・補聴器外来】

3~6ヶ月に1回の頻度でフォローアップを行います。

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